http://www.afpbb.com/article/politics/2378179/2832569 「五輪での抗議、代償は大きい」 メキシコ五輪の米黒人代表が警告
■黒人差別に抗議して追放、五輪後は職に就けず
トミー・スミス(Tommie Smith)氏とジョン・カルロス(John Carlos)氏は、
メキシコ五輪の200メートル走でそれぞれ優勝および3位となったが、表彰式で黒い手袋をはめた拳を掲げ、
黒人差別に抗議するパフォーマンスを行ったため、国際五輪委員会(International Olympic Committee、IOC)の処分を受け、
米ナショナルチームから除名・追放された。
2人の行為は五輪史上で最も有名な政治的パフォーマンスとして記憶されることとなる一方、「一夜にして悪者扱いされ、帰国後は職に就くことができなかった」(スミス氏)という。
政治アピールをした黒人へのIOCの対応
国際オリンピック委員会の対応 [編集]
国際オリンピック委員会(IOC)会長のアベリー・ブランデージは、
オリンピックにおいて内政問題に関する政治的パフォーマンスを行うことは
「非政治的で国際な場としてのオリンピック」という前提に相反すると考えていた。
メダル授与式における彼らの示威行為に即座に反応して、
彼はスミスとカーロスをアメリカ・ナショナルチームから除名、
オリンピック村から追放するを命令を下した。
アメリカオリンピック委員会はこれを一度は拒否したが、
「それならばアメリカ・ナショナルチーム全体が追放されることになる」と通告を受けた。
この脅迫によって2人のアスリートは出場停止され、オリンピックから追放されるに至ったのである。
国際オリンピック協会の広報官は、彼らの示威行為が「オリンピック精神の基本原理に対する計画的で暴力的な違反」であったと述べた。