LINE乗っ取り詐欺、被害1億円超す 都市部で目立つ
緒方雄大、西濃祐太朗
2014年12月20日23時45分
無料通信アプリ「LINE(ライン)」で他人のアカウントを
乗っ取った何者かが、友人に成りすまして電子マネーを購入させて
だまし取る詐欺被害の相談が、5月~10月末までに全国で少なく
とも3718件あり、被害総額は1億円以上と推計されることがわ
かった。朝日新聞が各都道府県警に問い合わせて集計した。被害の
ピークは過ぎたとみられるが、警察やLINEの運営会社は引き続
き注意を呼びかけている。
ある日、友人から「手伝ってもらっていい?」とLINEでメッ
セージが届いた。「いいよ」と答えると、電子マネーのプリペイド
カードをコンビニ店で買ってきてと求められる。だが、メッセージ
を送ってきたはずの友人は、そんな頼み事をした覚えがない。
これはある女性が実際に体験したケースだ。女性は途中でおかし
いと気付き、実害はなかった。
福岡県警によると、LINEのアカウントを乗っ取った詐欺の典
型的な手口という。ある人のLINEアカウントのIDとパスワー
ドを入手した犯人が、本人になりすまし、連絡先に登録されている
友人らにメッセージを送信。だまされてカードを購入すると、続い
てカードに記載された暗証番号をLINEで送るよう指示される。
暗証番号が分かれば、カードの金額分をネット上の買い物などで使
えるようになるのだ。
LINEを運営する会社によると、国内でこうした詐欺の被害が
確認されたのは今年5月からだという。
朝日新聞が全国の都道府県警に尋ねたところ、「アカウントを乗っ
取られた」などの被害届や被害相談は集計結果を公表した42都道
府県警で5~10月末に計3718件。うち、被害金額も明らかに
した38都道府県警の被害推計総額は1億1340万円にのぼった。
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http://www.asahi.com/articles/ASGDC419BGDCTIPE00C.html?iref=comtop_6_05