17日未明、川崎市川崎区にある木造3階建ての簡易宿泊所2棟が全焼する火災があり、消防によりますと、
火元の建物の焼け跡から宿泊客とみられる2人が遺体で見つかったほか、18人が病院に搬送されました。
警察と消防では、ほかにも逃げ遅れた人がいないか確認を急いでいます。
17日午前2時すぎ、川崎市川崎区日進町にある簡易宿泊所「吉田屋」から「煙が出ている」と、
付近の住民から消防に通報がありました。消防車30台が出て消火に当たりましたが、
火は隣にある別の簡易宿泊所にも燃え広がり、いずれも木造3階建ての建物2棟が全焼しました。
消防によりますと、この火災で、火元となった簡易宿泊所の焼け跡から宿泊客とみられる2人の遺体が見つかり、
このうち1人は50代くらいの男性だということです。
また、18人が病院に搬送され、このうち数人は重傷だということです。
警察と消防では、ほかにも逃げ遅れた人がいないか確認を急いでいます。
現場は、川崎警察署が近くにあるほか、マンションなども立ち並ぶ地域で、隣のマンションの住人は
「火に気付いたときには、マンションの部屋の窓も熱くなっていて、急いで避難した」と話していました。
複数の宿泊客によると、火元となった簡易宿泊所の部屋はいずれも個室で、1階は10部屋程度、
2階と3階は廊下を隔てて両方に部屋があり、ふだんは50人くらいが宿泊していたということです。
75歳の男性は「火災があったときは火元の宿泊所の2階で寝ていて、出火に気付いて逃げた。
当時は40人余りの宿泊客がいた」と話していました。
1階の部屋にいた61歳の男性は、「1階には4畳くらいの広さの部屋が10部屋以上あった。部屋で寝ていたら火災報知器の音が鳴ったので、
扉を開けて廊下を見たら、火がものすごい勢いで迫ってきた。慌てて窓から外に出て、
一切荷物を外に出すことができなかった」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150517/k10010082401000.html